【読書記録】「この先には、何がある?」群ようこ:物書きになって40年の正直なエッセイ。

エッセイ

こんにちは。ぽてとです。群ようこさんのエッセイ「この先には、何がある?」読了しましたので記録をば。

群さんの価値観がすごく素敵だなと改めて思える一冊!

作品情報
作品:この先には、何がある?
著者:群ようこ
出版:幻冬舎文庫
初版:2022年2月10日

群ようこ著「この先には、何がある?」は、こんな人におすすめ!

  • 仕事 < 好きなこと という気持ちが強い人
  • 世の中にちいさな不満がある人
  • 質素な生活に魅力を感じる人
  • 自由に暮らしたい人

群ようこ著「この先には、何がある?」 あらすじ

大学卒業後、転職を繰り返して「本の雑誌社」に入社し、物書きになって四十年。様々な人との邂逅、仕事における大小のトラブル、愛猫との出会い、趣味の着物や麻雀、母親との確執、映画「かもめ食堂」、出版不況……思い返せば色々あった。でも、何があっても「だめになったら、それはそれでしょうがない」と淡々と書いてきた。自伝的エッセイ。

あらすじより

群ようこ 著「この先には、何がある?」を読んだきっかけ

群さんのエッセイは好きでかなり読んでいて、小説の合間にふと新しいエッセイを読みたくなったため。

群ようこ 著「この先には、何がある?」読書記録

作品中で印象的だった文章をピックアップ。

長髪でベルボトムのジーンズにロンドンブーツを履いていた学生たちが、急に髪の毛を切ってスーツを着て、就職活動をしているのが腹立たしかった。彼らに対してではなく、藝術学部という社会的に経済に直結しない分野にいる学生が、社会にまるめこまれて、負けた証のような気がした。

この先には、何がある?/群ようこ著

私は世の中に受けそうなものを書くという意識はない。読者を想定してもいないし、こういうふうに読んでもらおうとも思っていない。世の中に出したら、それは読んだ人のもので、どんな感想を持とうが、それはその人の自由なのである。

この先には、何がある?/群ようこ著

みんながみんな面白いと感じるほうが変なのである。

この先には、何がある?/群ようこ著

このように厚意に見せかけて自分のミスを正当化する人間が、私は大嫌いなのである。

この先には、何がある?/群ようこ著

自分の価値観で不安になったときに読みたい

多分恐らく、私と群さんの価値観は似ているところが多い。年齢で言うと群さんはちょうど自分の親と同世代なのだけど、共感できる考えが多いのが不思議です。自分の価値観でこれから生きていけるのかとたびたび不安になる中で、群さんのエッセイを読んで「大丈夫なんじゃないか」と気持ちが明るくなります。普通でいるようで、ちょっと普通じゃないと思うのだけど、群さんの価値観が好きな人は案外多いのではないかなあ。

群さんのばっさばっさ斬っていく感じが好きです(笑)

群 ようこ(むれ・ようこ)プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。大人気シリーズ“無印物語”をはじめ、エッセイなど著書多数

(本データは「アメリカ居すわり一人旅」が刊行された当時に掲載されていたものです。「BOOK著者紹介情報」より)
amazon 著者略歴より
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